エネルギー作物

耕作放棄地でナンヨウアブラギリ栽培

日本各地の中山間地域で増大している耕作放棄地ですが、耕作放棄地にナンヨウアブラギリという樹木を植えて、そこからエネルギーを得ようという試みがなされているようです。

このナンヨウアブラギリは東南アジアの樹木のようで、長崎で育つのかという議論があるようですが、どうなんでしょう。

育てば言うことないですが。

以下、西日本新聞より。

「長崎市の田上富久市長は28日、種子が油分を含み、東南アジアなどで燃料用に広く栽培されている樹木「ナンヨウアブラギリ」を今春から耕作放棄地で試験栽培することを明らかにした。成育状況や油の精製コストなどを検討し、有用性が確認されれば地権者らに栽培を提案する方針。耕作放棄地を減らすと同時に、燃料を自ら生産して原油価格高騰に苦しむ農家を支援する“一石二鳥”を狙う。

 ナンヨウアブラギリは中南米原産の低木で、種子全体の約50%が油分。干ばつに強く、育成に手間がかからないため、アフリカ大陸中南部やタイ、インドネシアなど各地で燃料として利用されている。

 斜面に沿った農地が多い長崎市では、農業従事者の高齢化などに伴い耕作放棄が深刻化。2006年度末には市内の農用地約4600ヘクタールのうち、耕作放棄地は366ヘクタールに達した。

 田上市長はこの日の定例議会一般質問で議員からナンヨウアブラギリの活用について提案を受け「次世代エネルギーとして確立されれば、耕作放棄地の解消として有効。品質や収穫量を確認したい」と述べ、試験栽培に意欲を示した。

 広島大大学院生物圏科学研究科の中根周歩(かねゆき)教授(環境生態学)は「自治体の主導で栽培するのは国内では例がない。市価より安く油が精製できるのが大きな利点。寒さに弱いが、温暖な九州なら栽培できるのではないか」と話している。」

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JA全農もイネのエネルギー利用を推奨

JA全農がイネのバイオエタノールへの利用を推奨しているという記事を見つけました。
食べ物を燃料にするというのは農家サイドから見れば、かなり抵抗のあることだと思いますが、やはり耕作放棄地の問題が大きいようです。中山間地域を車で走れば、あちこちに耕作放棄地を目にします。農業の活性化のためにも米のエタノール利用は必要だと思います。しかしながら、この記事にも書いているように、エタノール製造プラントのエネルギー収支は現時点では悪いようで、生産したエネルギー量よりも、それを製造するのに使ったエネルギーの方が多いようで、エネルギー収支がマイナスのようです。これらは技術的な問題であるので時間とともに解決する部分も多くあると思います。それよりも、日本の農業の方向性として、農作物のエネルギー利用を推進する方がよいと思います。

農業協同組合新聞へ→

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エネルギー作物(菜種)

しばらくお休みしていましたが、「エネルギー作物の辞典」のまとめです。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  菜種 】

(1)概要
  菜種は1年生のC3植物であり、原産国は地中海沿岸地域である。
  種子の油は、約6%が飽和脂肪酸、94%が不飽和脂肪酸である。
  菜種には冬型と春型がある。

(2)生態学的要求
  菜種は生態学的要求が多い植物である。腐葉土と栄養分が豊富で最適な石灰含有を持った深い砂状のロームが菜種に最も適した土壌である。
  冬菜種は、越冬するのに必要な主根を発達させるために2℃以上の温度が100日必要である。

(3)生産
  エネルギー収支(投入エネルギーに対する収獲エネルギーを調べると、ディーゼル燃料の代替品として使用できるメチルエステル化菜種油(RME)は6.1、麦からエタノールを作る場合は3.6、砂糖大根からエタノールを作る場合は2.45である。
  このことからエネルギー収支は大きいといえる。
  (生産という項目でエネルギー収支について記載されているが腑に落ちない)

(4)加工と利用
  冬菜種は330日で収獲される。(米国の場合?)
  冬菜種の年間平均種子収量は3t/ha、春菜種の種子収量は1.5~2.5t/haである。
  生の菜種種子は、およそ40%のオイルと60%の挽き割りである。
  種子を最初に圧搾処理し、オイルと挽き割りに分離する。
  オイルは用途に応じてさらに処理される。潤滑油、チェーンソーオイル、バイオディーゼル、として利用され、その他に食用油、マーガリンなどに利用される。

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エネルギー作物(オリーブ)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  オリーブ 】

(1)概要
  地中海と中東で98%のオリーブが生産されている。木は10mの高さに達し、数百年生存する。果肉はオイルを23~60%含む。

(2)生態学的要求
  開花と結実には12~15℃の温度で十分であるが、18~22℃が生育に適する。年間降水量は200mmが適切である。(旱魃に耐性がある。)

(3)生産
  木は8~10年で実をつけ始める。最大収量は樹齢60~100年の間である。普通の木は60~65kg/年の実を生産する。100kgの実から14~16リッターのオイルが得られる。

(4)加工と利用
  オリーブオイルはほとんど食用として利用される。オイルの抽出残渣は燃料として利用される。
    (利用方法については、文献内に具体的な記述がほとんど無い。)

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エネルギー作物(ユーカリ)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  ユーカリ 】

(1)概要
   ユーカリはオーストラリア原産である。ユーカリは550種以上あり、熱帯~温帯に広がっている。

(2)生態学的要求
   広範囲の気候条件に適応し、生長が速い。降水量と季節はユーカリの適応性に影響する。一般的に冬季降雨地域に生息しているものを夏季降雨地域へ移植することは成功していない。
   多くのユーカリは貧栄養状態の土壌、特に窒素やリンが不足した土壌での生長が可能である。 

(3)生産
   ブラジルが世界一の生産を誇っている。ブラジルにおけるユーカリの平均収獲量は、年間約25~30m3/haである。

(4)加工と利用
   ユーカリは使用用途が多いが、現在は燃料用が主である。高密度なユーカリは良質の燃料となる。ユーカリ木炭は、ブラジル鉄鋼業を始め、他の多くの国々でも利用されている。

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エネルギー作物(綿)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  綿 】

(1)概要
  綿はアフリカ原産である。本来、多年草であるが現代農業では1年間だけ栽培する。

(2)生態学的要求
  発芽に最適な温度は25℃であり、それ以後の生長には27℃が適している。霜に極度に弱く、灌漑を施した乾燥地帯で高収量が得られる。 長い根を持つことから旱魃に強い性質を持つ。

(3)生産
  綿の種子収量は、最適条件では年間4t/haに達するが、実際は年間2.5t/haである。

(4)加工と利用
  種子は16~24%の綿実油を含み、それは精製工程で有毒なゴシポールを除去して食用やエネルギーとして利用できる。
  綿実油は、エステル交換処理により、バイオディーゼルヘ変換可能である。

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エネルギー作物(エニシダ)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  エニシダ 】

(1)概要
  エニシダは、日本では公園用の樹木として見かけることが多い。黄色い花を咲かせるマメ科植物である。マメ科に属するため窒素固定ができる。
  エニシダは強い根組織を持ち、土壌浸食を防ぐ効果が多きい。また、バイオマス生産性が大変高いので伐採サイクルが短く、伐採後は直ちに再生産が可能である。

(2)生態学的要求
  エニシダは肥沃でない石灰質の土壌で繁殖する。土壌pHは5~8程度である。 

(3)生産
  通常10年以上の生産サイクルで6~10t/年/haの乾燥物を生産する。
  生産サイクルは2~3年が最適である。

(4)加工と利用
  2~3年の短伐期で生産できるのでエネルギー作物として適している。
  無煙固形燃料として利用できる。植物体に硫黄をほとんど含んでいないのでバイオ燃料として有望である。

(感想)
 木質バイオマスは、液体燃料への加工が難しいようで、現在のところは固形燃料としての利用方法しかないようである。残念。

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エネルギー作物(ニセアカシア)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  ニセアカシア 】

(1)概要
  北緯43°~35°の北アメリカ地域に特有な樹木である。ニセアカシアは生長の非常に速い樹木である。
  生長が速いにも関わらず材の密度が高く、耐腐食性の強い樹木である。また、ニセアカシアは大気中の窒素を固定する植物である。
  樹高は15~35mである。

(2)生態学的要求
  最適な気候は、年降水量1000~1500mm、最高気温は7月の30℃~38℃で、最低気温は1月の-10℃~-25℃である。
  ニセアカシアは生育するのに特別な環境を必要としない。土壌はシルト質と砂質ロームのような軟弱構造のものを好む。ニセアカシアは、窒素固定する根粒菌を根に共生させているが、この窒素固定菌は土壌の窒素含有量には直接影響しない。土壌の富栄養化は枯枝や落葉の分解による。(←これは初めて知りました)

(3)生産
  オーストラリアの圃場試験では、10000本/haの密植の状態で、3~4年で伐採すると毎年5~10t/haの乾物を収獲できる。

(4)加工と利用
  木質は優れた性質を持っている。木部と樹皮の熱量は高く。生木でもよく燃える。ニセアカシアの植物体は、窒素を多く含んでいるため燃やすとNOXを発生させる。そのため植物体の窒素量を減らす工夫が必要である。
  (←利用方法が明確には書かれていなかった。)

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エネルギー作物(バナナ)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  バナナ 】

(1)概要
  バナナは熱帯や亜熱帯で多く栽培されている。原産地は東南アジアである。紀元前の初期には、アフリカで多く栽培されていた。AD1500年頃にアメリカに移植された。

(2)生態学的要求
  年平均気温20℃以上、大量の日光と年降水量2500mm/年の暖かい気候を必要とする。
  湿度60%以上が最適である。亜熱帯で栽培されている矮小の種類は、気温0℃に耐えることができる。
  日本の琉球から伝搬した日本バナナは、中央ヨーロッパで観賞用として植えられている。
  土地としては20cm層まで均一で水はけがよく、有機質に富み、肥沃な火山性と沖積土壌が最適である。最適なpHは5~7である。

(3)生産
  1年間の収穫量は大きく変動するが、最大収獲量は50t/haである。矮小型は密植と速い生長により1ha当たりの収穫量は通常型と同程度である。
  料理用バナナの収穫量は、38~50t/haである。

(4)加工と利用
  バナナは糖とデンプン含有量が豊富で、エネルギー作物として有望である。
  糖とデンプンは、バイオ燃料、溶媒や化学工業原料として利用できるエタノールの原料となる。
  糖は直接エタノール発酵できるが、デンプンは発酵する前に酸または加水分解酵素によって糖に分解する必要がある。
  幹は現在廃棄処分されているが、嫌気発酵によりバイオガスへの転換が可能であり、エネルギー源として利用可能である。

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エネルギー作物(竹)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【  竹 】

(1)概要
  竹は緯度に関係なく生育する。ヨーロッパを除き、南北の緯度40°以内にまばらに自生する。
  同じ習性である同種の竹は、異なった気候で生育すると異なった性質を持つ。大部分の竹はほとんど花をつけないし、結実しない。花の咲く周期は15~20年であるが、平均すると30年で倒伏する。大部分の竹と竹群落は、花が咲くと枯死する。

(2)生態学的要求
  竹は環境変動に適応することができるが、大部分の種類は温暖で湿潤な気候を必要とする。
  最適な年間平均気温は、20~30°の間である。温度-30℃まで耐えれるが、繁殖するには-15度以下にならないことが必要である。
  竹の生長期には降水量が月間300mm、年間で1000~2000mm必要である。竹は豊富な腐植土と栄養を好む。塩分を多く含んだ土壌は嫌う。土壌の最適なpHは5~6.5である。

(3)生産
  竹は多くの分野で利用されてきたが、燃料としての利用は少ない。
  エネルギーや燃料源としての市場や市場での価値は確立していない。

(4)加工と利用
  竹は、経済性の面から労働集約型で、刃物を使い手作業で収獲されている。
  竹は全て伐採しても竹群落が驚くべき速さで再生する。
  竹は高いバイオマス生産と約4600cal/g(木材は4700~4900cal/g)の高い熱量を有しており、バイオエネルギーとしての利用が考えられている。

 

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エネルギー作物(アルファルファ)

「エネルギー作物の辞典」のまとめ。

書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

【アルファルファ】

(1)概要
  アルファルファの原産地はイランで、近縁の植物は中央アジア~シベリアに分布している。
  多年生のマメ科植物で、高さ30~90cmに達する。
(2)生態学的要求
  土壌や気候への適合性は広いが、生産性を高めるための最適温度は25℃である。最適条件として降水量は600~1200mmを要求し、最低でも350mm必要である。
  土壌のpHは6.5~7.5の中性付近がよい。酸性土壌には弱い。
  水はけのよい、深くて軽い土を好む。
(3)生産
  アルファルファは1年に数回作付けが可能で、乾燥生産量は10~20t/haである。
(4)加工と利用
  タンパク質が多い葉を家畜飼料とし、粗く繊維質の茎をエネルギー利用することが考えられる。
  ガス化によりネット発電能力は75MWで発電効率は40%に達する。
  (この辺りは、本の説明が粗くてわかりにくい。)

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エネルギー作物(燃料への変換)

先日、県立図書館で「エネルギー作物の辞典」という書籍を借りてきた。
詳しくは、以下のとおりである。
書籍名:エネルギー作物の辞典
著 者:N・El バッサム
翻訳者:横山信也 他
発行所:恒星社厚生閣
発行年月日:2004年11月25日

内容としては、エネルギー作物についてのエネルギー変換技術についての説明、各エネルギー作物の解説である。
折角借りたのであるから何回かに分けて文献の内容をまとめてみたいと思う。

●バイオマスの燃料への変換
 1)エタノール
   ・サトウキビのエタノール発酵、デンプンの加水分解とエタノール発酵、セルロースの分解とエタノール発酵などによりエタノールが得られる。
 2)オイル
   ・エネルギー作物を栽培する上では、植物油の品質よりも面積当たりのオイル生産量が高いことが重要である。
   ・最も普及している利用法は、ディーゼルエンジンの燃料として改質する方法である。
 3)固形燃料
   ・リグニン、セルロースの含有量が多い植物に向いている。
    主に、1年草(麻、ケナフ、トウモロコシ、ヒマワリなど)、多年草で毎年収獲できるヨシなど、成長の早い木本(ヤナギ、ポプラ)、長期伐採の木本などが向いている、
 4)液体燃料
   ・バイオオイルは化石燃料の半分程度の熱量を持ち、通常のボイラー、炉、タービンで利用可能。
 5)バイオガス
   ・メタン発酵によりメタンと二酸化炭素を含むバイオガスが生成する。

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